パスタ

2009年05月09日

さて皆様はよくイタリア料理店にいかれて、「プリモピアット」「セコンドピアット」と書かれたメニューをご覧になったことと思います。

訳せばプリモピアッとは最初の料理、セコンドピアットは第二の料理、となるわけですが、実はこれには深いわけがある。

ことの始まりはパスタが爆発的に流行した1800年代の終わりに端を発する。

すでにご存知の通り、ナポリでトマトのスパゲッティーが開発されて以来、新しいパスタの開発はわが町、わが村そして我が家でと盛んにアイデアが出されてゆくことになる。

各家々やレストランでは、お客様に最高のパスタを食べてもらうことが最も大事な食事のポイントとなった。美味しいパスタを出す為に、その時間から逆算してパスタをこねて、なじむように寝かせて、整形をし、茹でる。どこまでを仕込みとし、どこからを実際のディナーで行うかは家々やレストランによって様々だが、整形をし、茹でるには最低40分は必要となる計算である。

従って、来客があってから、おつまみと共に食前酒を飲み、ワインと共に前菜を食べ、あるときは前菜を数種食べ、やがて出来たてのパスタが登場する。これこそが最大のショーであり、人々はこのパスタの出来を吟味し、料理の出来を評価するのである。

パスタより以前に登場する数々の料理はパスタを待つための料理であって、パスタこそが正に第一の料理「プリモピアット」なのである。

そして、次に魚料理が出ても肉料理が出ても、あるいはその両方がでても、パスタの次の料理つまり「セコンドピアット」なのである。

こうした習慣は、貴族社会が崩壊し、地元の料理が栄えてトラットリアで採用された。

私はここにイタリア人のパスタへの拘りを感じている。

美味しいパスタは片手間では出来ない、しっかりと茹で加減1点で捕らえて、ソースと合わせるが、しっかりと合わせないとパスタとソースが分離し一体感が出ない。

かなり神経を集中させなければ優れた1品は出来ないのである。

不味いパスタを出したら、イタリア人失格なのである。